毎日、なかなかすっきり起きられない。起きた時から、なんだか体が重いような気がするということ、よくありますよね。睡眠時間が短かったり、質の良い睡眠がとれなかったりすると、体には疲れが残ってしまいます。
朝の目覚めをすっきりさせたいなら、まずは「質の良い睡眠」をとることが重要!そこで今回は、「質の良い睡眠」を上手にとるための7つのコツについてご紹介していきます。睡眠時間や快適な就寝環境、入眠儀式など、毎日、簡単に取り入れられる事柄をピックアップしました。
ぐっすり眠って、心地よく目覚めるために、ひと工夫してみましょう!
1.「7時間」を目安に、睡眠時間を確保する
睡眠時間は長すぎても、短すぎても良くないということが分かってきています。最も死亡率が低い睡眠時間は「7時間」。ただ、年齢によって、必要とされる睡眠時間は異なります。子供の方が睡眠時間は長く、高齢になるほど睡眠時間は短くなるのが普通です。成人の睡眠時間の目安として「7時間」を確保するよう、心がけるといいですね。
毎日、「7時間」を目安に、睡眠時間を確保するために、起きなければならない時間から逆算して、就寝時間を決めましょう。
ついつい夜更かししてしまう人は、スマホの睡眠スケジュール機能を活用し、就寝時間を管理するのもおすすめ。自分で設定した時間にリマインダーが就寝を思い出させてくれますよ。
iPhoneなら「睡眠モード」、Androidなら「おやすみ時間モード」の利用がおすすめ!記事末に設定方法を合わせてご紹介しています。
2.心地よい眠りを誘う環境を整える
しっかり眠るためには、眠るための空間を整えることも大切です。特に重要な3つの要素、「光、室温、寝具」についてご紹介します。
光
就寝時には真っ暗、起床時には自然な明かりが入るというのが眠りやすく、起きやすい光の整え方です。遮光カーテンなどで窓の光を遮る場合は、少しだけ隙間を開け、朝の光が差し込みやすくすると◎。
夜の睡眠を促すメラトニンという物質は、光の明暗によって分泌が変わります。暗くなると、メラトニンの分泌が促進されるのです。寝る前にコンビニに行くなどして、強い光を浴びると体は覚醒してしまい、眠りづらくなってしまいます。
寝る時間に近づくにつれ、部屋を徐々に暗くしていくようにするのがおすすめ。間接照明などを使って調整してもいいですね。最近のシーリングライトは、光の色を調整できるものもあります。夜は、暖色系の電球色にすると、体と心を落ち着かせ、眠りやすい状態を作ってくれます。
室温・湿度
快適な眠りにつける室温は、16度~26度ほど。ただ、四季のある日本は、夏場と冬場で室温の感じ方が異なります。冷房や暖房を上手に使って、ほどよい温度をキープするようにしましょう。
湿度は、年間を通じて50%前後が良いとされています。湿度の高い梅雨~夏にかけてはエアコンの除湿を使い、乾燥しやすい冬は加湿器を使い、湿度の調整を行いましょう。
室温と湿度、両方が計れる「温・湿度計」を部屋に置いてみてもいいですね。
寝具(布団)
心地よい眠りのためには、寝具をきちんと整えることも大切。布団の中の温度は33度前後がベスト。そのためには、吸湿性、放湿性、保温性のバランスの良い寝具を選ぶことが重要です。
また、重い寝具は寝返りしづらい、血流が滞るなど、体に負担をかけます。軽く、体に馴染む寝具を選ぶようにしましょう。
3.ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
睡眠の質を高めるためには、すっと入眠できるよう、体を整えることも大切。就寝時間の1~2時間前に入浴するのもおすすめ。40度程度のぬるめの温度での入浴は、体をリラックスさせ、副交感神経を優位にします。
さらに、一時的に深部体温をあげると、その後、徐々に体温が下がり、眠りを誘発しやすい状態になります。
42度前後の熱いお風呂は体を覚醒させてしまいます。すっきりしたような気持ちになりますが、寝る前の入浴には不向きということを覚えておきましょう。
4.寝る3時間前までに夕食を終える
人が食事をすると、胃腸が消化活動を始めます。就寝時に胃腸が活発に働いている状態だと、体をしっかり休めることができません。眠りが浅くなり、朝の目覚めにも影響してしまいますよね。
食べ物の消化はおおよそ2時間~3時間ほどかかると言われています。ですから、寝る時間の3時間前に夕食を終えていると、就寝時には胃腸がひとまず落ち着く状態になるというわけです。
仕事の都合などでどうしても、3時間前までに夕食を終えることができないこともありますよね。そんな時は、19時頃までに夕食代わりになる間食を食べ、寝る前は消化の良いものだけを軽く食べるのがおすすめ。
寝る前には、温かいうどんやスープ、雑炊などの消化にいいものが◎
5.入眠儀式で体と心を睡眠へ誘う
毎日、寝る前に同じ行動を取ることで、体を自然に眠りへと誘うことができます。簡単なことで大丈夫。自分が心地いいと思えて、リラックスできるものを選んで習慣化してみましょう。
ストレッチ
眠る前のストレッチは、体をほぐしてリラックスさせるということがとても重要。呼吸とリズムを意識して、ゆったりとした動きで行いましょう。
腹筋や激しいテンポでの運動は、かえって体を覚醒させてしまうのでご注意を。
音楽を聴く
ゆったりとしたヒーリングミュージックや心が落ち着くクラシック、小鳥のさえずりといった自然音などを聞くのも◎。YouTubeなどで「眠くなる音楽」で検索すると、さまざまな曲がヒットします。好みの音楽を選んでみましょう。
ただ、音楽をかけたまま、眠ってしまうのはNG。寝る前に音楽を消すか、寝落ちしてしまいそうなら、タイマーなどで音楽を止めるようにしておきましょう。音楽が鳴っていると、脳が刺激を受け続け、休めなくなってしまいます。
アロマを焚く
アロマを焚くこともリラックス効果が高く、入眠儀式にぴったり。ラベンダーやカモミールなどは安眠やリラックス効果があるハーブとして知られています。好みの香りで、アロマを焚くといいですね。
ピローミストやルームスプレーなどで手軽に香りを感じるのもおすすめです。
本を読む
寝る前に本を読むことでリラックスできる人もいます。ただし、本は脳を活性化させることもあるため、どんな本を選ぶかが重要。ゆったりと穏やかな気持ちになれるような絵本や写真集が特におすすめです。
文字のない絵本「ぼくのねこはどこ?」は寝る前の絵本にぴったり!落ち着きのある雰囲気とかわいいねこに、気持ちもほっこり温まりますよ。
6.パジャマを着る
寝るときにパジャマを着る人が少なくなっているそうです。ジャージやスウェットなどの部屋着をパジャマ代わりにしている人も多いもの。実は、パジャマを着て寝ると、睡眠の質がぐんと向上します。
パジャマは、寝るために考えられた衣類です。日本には四季があるので、吸湿性、保温性など季節に合わせた素材のものを選ぶのが◎。肌触りが良く、体を締め付けないパジャマは着るだけでもリラックスできますよね。
7.スマホはおやすみモードにする
しっかりと深く眠るためには、就寝中、スマホの通知などが来ない設定にすることも重要。SNSの通知音がたびたび鳴っていると、睡眠の質が下がってしまいます。
iPhone、Androidともにおやすみモードの設定ができます。
iPhoneの就寝時の設定方法
「おやすみモード」
おやすみモードは、iPhoneがロック状態のとき、電話の着信やSNSなどの通知を制限する機能。コントロールセンターで管理します。ロック状態ではないときは、着信などが行われます。
「睡眠モード」
睡眠モードは、就寝時刻の少し前に就寝時刻を通知、起床時刻にアラームを鳴らす機能。睡眠モードにすると、就寝時刻には自動的におやすみモードがオンになります。iOS 14から追加された機能で、「ヘルスケア」アプリで管理します。
Androidの就寝時の設定方法
「おやすみ時間モード」※機種によって名称が異なります。
Android9以降に標準搭載された「おやすみ時間モード」は、設定の中の「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」で設定します。電話の着信、アプリの通知が止まります。
おしまいに
1日の長さは誰でも24時間。睡眠時間だけでも、人生の三分の一ほどになります。この時間をいかに効率的に使うかで、起きている時間の濃度が変わります。なんとなく眠って、眠いまま1日を過ごすより、ぐっすり眠って、活動的な日中を過ごしたいですよね。
より良い1日を送るためにも、睡眠の質にこだわり、すっきりとした朝の目覚めをゲットしてくださいね!